放課後等デイサービスの人員配置とは?加算・減算 基準を満たすための採用のコツも解説
児童発達支援・放課後等デイサービス開業支援パッケージを提供する健生グループのKensei療育.net(療育ネット)です。
今回は、放課後等デイサービスの人員配置について詳しくお伝えします。放課後等デイサービスの開業にあたっては大きく分けて、「人員基準」「設備基準」「運営基準」の3つの基準がありますが、特に人員基準に関しては規定が細かく、開業前に基準を満たしているかどうかが厳しく問われます。放課後等デイサービスの開業を考えていらっしゃる方は必読のテーマです!
放課後等デイサービスの人員配置基準とは
放課後等デイサービスの人員配置基準は、従業員の種類によって必要な人数が変わってきます。ここでは、設置義務のある従業員の職種と配置数の基準についてお伝えします。
管理者
事業所を統括し、管理業務に専念するのが管理者です。ただし、業務に支障がない場合、児童発達支援管理責任者や保育士、児童指導員等との兼務も可能です。配置数の基準は1名以上です。
児童発達支援管理責任者
児童発達支援管理責任者も、管理者と同様に事業所で提供するサービス管理を行います。具体的には、個別支援計画の策定・評価、支援サービスに関わる相談支援事業所や行政との連絡調整などサービス提供のプロセス全体を管理し、保護者からの相談に対応することなどが挙げられます。管理者との兼務のみ可、他の職務との兼務不可となっています。配置数の基準は1名以上です。
児童指導員・保育士
直接的に児童の指導に当たるのが、児童指導員・保育士です。配置数は事業者の規模によって変わり、児童の利用定員が10名であれば、最低2名の配置が必要です。11名から15名では最低3名、16名から20名では最低4名と、利用定員が5名増えるごとに+1名以上配置数を増やすことになっています。加えて、配置数において、サービス提供時間内には1人以上が常勤でなければならないという規定もあります。(非常勤を2名で常勤職員の代わりとするのはNGですので気を付けましょう)
機能訓練担当職員
専門的な資格をもとに機能訓練を実施する職員のことです。児童指導員・保育士らとともに直接的に児童と関わり、機能訓練を施します。放課後等デイサービスの場合、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・心理指導担当職員などが該当します。配置数としては、児童指導員・保育士の基準に準じており、内訳として基準人員の半数以上が児童指導員・保育士であれば、機能訓練担当職員を基準人員として配置可能となりました。※令和3年度報酬改定により新たに解釈されたもので、各市町村によって判断が異なる場合があります。詳しくはお問い合わせ下さい。
人員配置基準を満たしていない放デイはどうなる?
放課後等デイサービスの人員配置については、職種ごとに配置数に基準があることをお伝えしてきましたが、職員の退職などで暫定的であるにせよ人員配置基準を満たしていない状態になってしまうこともあります。
放課後等デイサービスへの報酬は、利用実績に応じて利用者が1割を負担し、残りの9割が介護給付費、訓練等給付費として国県市費から支給されることになっていますが、人員基準を満たしていないことによって減算されます。
減算に該当してしまう条件に応じて、減算されてしまう金額や適応開始月もそれぞれ取り決めがあります。例えば、「児童発達支援管理責任者欠如減算」や「サービス提供職員欠如減算」は基本単位数の70%の算定されてしまいます。
サービス提供職員の欠如は給付金の減算だけではなく提供するサービスの質の低下や既存職員の負担増加にも繋がるので、早急に解消すべき問題と言えるでしょう。
放課後等デイサービス職員を採用するコツ
放課後等デイサービスで働く職員はほとんどが有資格者となります。特に児童発達支援管理責任者に関しては、資格を得るまでに最低でも5年以上の歳月がかかるので、資格保有者の数は限られてしまいます。近年の介護・福祉従事者は慢性的な人材不足となっているので、放課後等デイサービスの開業をお考えの方は、戦略的に採用計画を立てる必要があります。
安定した人材確保を実現するには、介護・福祉従事者(有資格者)から“選ばれる”事業所となることが重要です。慢性的な人材不足から、介護・福祉従事者(有資格者)は引く手数多となっているので、経営理念やビジョンへの共感や職場としての魅力、さらには給与や休日などの条件においてまで全てが判断の対象とされてしまいます。よって、事業所としては求人媒体等で、求職者に向けて先見性のあるコンセプトや健全性を積極的にアピールする必要があります。
また、採用活動を始める時期も早いほうがよいでしょう。開業までのプロセスはやることが多く、人材確保がついつい後回しになりがちですが、開業の見通しがある程度立ったら求人を開始してもよいでしょう。働く側としても、オープニングスタッフとして最初から参画できることは魅力的なことなので、開業時に最良の人材を確保できるように採用活動は先手必勝を心がけましょう。
まとめ【人員配置基準を満たした放デイ運営を!】
放課後等デイサービスとして安定した経営を実現させるには、過不足のない人員配置が欠かせません。開業時の人材確保はもちろんのこと、採用後の人材定着も課題となります。
近年は放課後等デイサービスの需要が増えるにつれて、放課後等デイサービスの開業も相次いでいます。しかし、あまりにも多くの事業所が立ち上がりすぎて、近い将来に総量規制がかかる可能性も示唆されています。開業の基準はますます厳しくなることが予想され、放課後等デイサービスは質が求められるフェーズに入りつつあるということです。
私たちKensei療育.net(療育ネット)が提供している開業支援サービスは、一人ひとりに合わせて開業の仕方をカスタマイズし、開業後の運営までもサポートする寄り添い支援をモットーにしています。今後示唆されている「放課後等デイサービスの二類化(二分類化、二極化)」に備えて、質の高い放課後等デイサービスの開業内容をご提案し、加えてオーナー様が行いたい療育を自由に行うことができる自由度の高い開業をご提案します。
放課後等デイサービスの開業に興味のある方は、是非一度私たちにご相談ください。