【コラム】放デイが2類型化に至った背景とは?検討会報告書を一緒に読んでみよう!
あけましておめでとうございます!!Kensei療育.netの広報担当です。
今回の記事は、弊社サポート会員様から大変反響の大きかった、放デイの今後についてのお話です。
放デイの2類型化(総合支援型と特化型への分類)、という言葉が、まだ一人歩きな状態。
なぜ2類型化をする必要があるのか、今後の放デイの需要はどうなるのか、気になる方も増えていると思います。
二類型についは前回の記事で概要をお伝えしましたが、よりも更に細かく、厚生労働省の報告書の内容を見ていきたいと思います!
( 令和三年十月二十日開催分より抜粋します)
題して「新たな年、ちょっぴり背伸び。読み合わせ企画!」
~障害児通所支援の在り方に関する検討会報告書」検討背景と利用の現状について一緒に見てみよう~
検討の背景、今後注目することは?
身近な支援を目指して
平成二四年、障害種別に関わらず地域で支援を受けられることを目指し、従来の障害種別ごとの体系が再編。児発・放デイ等の制度体系が作られた。その後十年間、全国的に施設が開所された。( 児発が約8,000箇所、放デイが約17,000箇所) 。
これにより障害児を取り巻く環境が大きく改善された。例えば、公立中学校区程度の生活圏内に放デイが一箇所ある地域が平均的となっている。
変化に対応できているか?
一方、発達障害の認知拡大や女性の就労率上昇に伴い、利用者増加や利用者像が変わっている。各施設の支援が変化に対応できているのかを検討する必要があると言われている。また、障害児通所支援として求められる適切な運営、支援の質の確保も常に課題となっている。更に、現状として障害のある子どもの社会参加・包摂( インクルージョン) の発展も、十分に進展したとは言えない状況で、課題となっている。
これらの状況を踏まえて、改めて障害児通所支援が担うべき役割や機能、対象者などを検討する方向で進めている。
障害児通所支援 利用の現状とは?
障害児分野の大幅な飛躍
平成26年度から令和元年度まで、利用児童数は約2倍になっている。費用額は約3倍になっている。この伸びは、他の社会保障給付( 医療や介護や障害者福祉)と比較しても突出した伸びである。
費用の伸びは「利用児童数」によるものだ。利用児童数の伸びの背景にあるのは、近年発達障害の認知の社会的広がり。従来は育てにくさや生きづらさを抱えながらも、障害として認知されずに発達支援に繋がらなかった子どもたちが、幼少期の間に発達支援に繋がるようになったからだと考える。
これは、障害福祉にかかわるすべての方々の尽力によるものだ。通級指導の伸びは情緒障害、自閉症、学習障害、注意欠陥多動性障害などの発達障害が五年間で二倍となっている。更に発達診断に関係が深い臨床心理や神経心理検査に関する報酬算定会数も増加している。
また20歳〜44歳の女性就業率は平成20年度から令和元年にかけて10パーセント伸びている。これにより、通所支援のニーズの増加が考えらえる。手助けや見守りが必要な子どもを持つ母親の就業率も大きく上昇して
きた。障害児通所支援施設の年齢別利用率は、全年齢で5歳がピークとなっている。乳幼児健診や保育園等の集団活動の中で気づきに至ることが多いと考えられる。
一方、通常学級に在籍する特別な支援が必要とされる子どもについて、学習や行動で著しい困難を示す割合が約8パーセント、中学校で約4パーセントとなった。
今後はニーズが飽和してしまうの?
各状況を踏まえると、従来潜在化していた支援ニーズは、まだすべて顕在化してはいない。そのため利用者は今後も増加すると予想される。
また障害の有無に限らず、発達成長する時期である児童期には、子どもの能力を伸ばし、引き出していくことが、その後の人生に大きく影響する。適切な支援を受けていくことで、安心感や自尊心を育むことができ、成人後の生きづらさの軽減や予防に貢献することに、社会全体として大きな意義がある。
このため、発達支援の質の向上も重要な課題である。
以上が、検討背景と利用の現状について報告されている点でした。
2類型
今後の放デイ二類型化の変更が気になるところですが、障害福祉分野の拡大やレベルアップのための改正だと思うと、大変前向きなお取組みだとわかりますね!
それでは、読み合わせ企画のまたの更新をお楽しみに!
新年度もよろしくお願いいたします。
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