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2024.11.15
開業運営コラム放デイ

アレルギーを持つ子どもへの配慮とその実践方法

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放課後等デイサービスにおいて、食物アレルギーを持つ子どもへの適切な配慮は、子どもの安全確保と、安心して過ごせる環境作りに不可欠です。子どもたちの安全を預かっているということを意識し、いざという時に対応できるように職員全員が同様の注意や配慮ができるようにしておくことが重要です。

 

1. 情報の収集と共有

アレルギーの種類と重症度の把握
お子様のアレルギーの種類(食物、花粉、動物など)、重症度、過去のアナフィラキシーショックの有無などを保護者から詳しく聞き取り、記録します。
特定原材料27品目だけでなく、準ずるものやその他の食物アレルギーについても確認します。

緊急時の連絡先
保護者の連絡先、かかりつけ医の連絡先、最寄りの医療機関などをリスト化し、分かりやすい場所に掲示します。

 

2. 食物アレルギー

食物アレルギーのある子どもについて、医師の指示書に基づき、食事やおやつを提供する際に、除去食や制限食で対応できる体制を整えるとともに、保護者と協力して適切な配慮に努めることが必要です。

食材の選定
アレルゲンとなる食材を含まない食品を選び、提供します。
ラベル表示を必ず確認し、製造過程でアレルゲンが混入する可能性についても注意します。

おやつの提供
おやつも同様に、アレルゲンを含まないものを選び、個別包装されたものを提供することが望ましいです。

 

3. その他のアレルギー

食品以外のアレルギーについても十分に保護者へ確認を行い、職員間での共有、対応の周知をしておく必要があります。

清潔な環境
施設内を清潔に保ち、アレルゲンとなる物質(ハウスダスト、ペットの毛など)をできるだけ減らします。
定期的な清掃、換気を行います。

4. アレルギーへの対応

アレルギーに関する知識
職員全員にアレルギーに関する知識を習得させ、アレルギー症状、アナフィラキシーショックの症状、応急処置の方法などを理解します。

定期的な研修
定期的に研修を行い、知識のアップデートと、緊急時の対応能力の向上を図ります。

マニュアルの作成
アレルギー対応マニュアルを作成し、職員全員が共有できるようにします。

 

5. 保護者との連携

情報共有
保護者と密に連携し、お子様の最新の健康状態やアレルギーに関する情報を共有します。

連携体制の構築
緊急時における連絡体制を明確にし、保護者と施設間でスムーズな連携が取れるようにします。

6.その他

エピペンの使用に関する注意点
アレルギーをもつお子様がいる場合、放課後等デイサービス利用時にエピペンの使用が必要な状況も起こりうるかもしれません。しかし、エピペンの使用は医療行為に該当するため、以下の点に十分に注意して行う必要があります。エピペンを使用する可能性がある場合は、事前にかかりつけの病院や医師に相談をしましょう。

・医師の指示の厳守
エピペンの使用は、必ず医師の指示のもとで行ってください。使用方法や使用量、保管方法など、医師からの指示を正確に理解し、守ることが大切です。

・職員への徹底した教育
エピペンを使用する可能性がある場合は、全ての職員に対して、エピペンの使用方法、保管方法、緊急時の対応について、十分な教育を行う必要があります。定期的な研修を実施し、知識の習得と対応能力の向上を図ることが重要です。

  • エピペンとは・・・
    「エピペン®」とはアナフィラキシーを今までに起こしたことがある方に処方されている薬で、アナフィラキシーがあらわれた時に使用し、医師の治療を受けるまでの間、症状の進行を一時的に緩和するための補助治療剤(アドレナリン自己注射薬)です。
    エピペンは、注射針一体型の自己注射器で、オレンジ色の先端を太ももの前外側に強く押し付けるだけで、一定量の薬液が筋肉内に注射されます。使用後は必ず医療機関を受診する必要があります。

 

アレルギーを持つ子どもへの配慮は、単に食事だけでなく、環境整備、職員の意識改革、保護者との連携など、多岐にわたります。これらの取り組みを継続的に行うことで、子どもたちが安心して過ごせる環境を提供することができます。
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