放課後等デイサービスにおける営業時間とサービス提供時間の違いを徹底解説|申請・加算・運営に必須の知識
放課後等デイサービスにおける営業時間とサービス提供時間の違いを徹底解説|申請・加算・運営に必須の知識
放課後等デイサービスを開設・運営するうえで、「営業時間」と「サービス提供時間」の違いはとても重要です。
これらを正しく理解していないと、指定申請が通らなかったり、加算が取れなかったり、保護者からの信頼を失うおそれもあります。
この記事では、こども家庭庁(旧:厚生労働省)等が示す通知・Q&Aや、各自治体の指定申請手引きの考え方に沿って両者の違いを明確にし、書類作成・人員配置・運営スケジュールへの影響を具体的に解説します。
放課後等デイサービスにおける営業時間とサービス提供時間の違いとは?

放課後等デイサービスを運営するにあたっては、「営業時間」と「サービス提供時間」という2つの異なる時間の概念を正しく使い分けることが必要です。
この違いを理解しないと、運営・申請・加算のどれかでつまずくことがあります。
営業時間とは事業所が開いている時間のこと
営業時間とは、放課後等デイサービスの事業所が「開いている時間」つまり、職員が配置され、連絡・受付や運営上の対応ができる時間を指します。
この時間内であれば、保護者からの問い合わせ対応や、電話応対、書類作成などの事務作業も含まれます。
サービス提供時間とは必ずしも一致せず、子どもがいない時間帯も含まれるのが特徴です。
例えば、営業時間が9:00~18:00であっても、サービス提供時間は14:00~17:00のように一部のみというケースも多くあります。
サービス提供時間とは利用者に支援を行う時間のこと
サービス提供時間とは、放課後等デイサービスが実際に子どもたちに対して支援を行っている時間のことです。
この時間には、療育活動や日常生活のサポート、レクリエーションなど、事業所内で支援を提供する時間が該当します(送迎時間は支援の提供時間に含まれません)。
報酬上の「支援の提供時間(個別支援計画に位置付けた支援を行うのに要する標準的な時間)」の整理や、記録の整合性に直結するため、非常に重要な項目です。
保護者に配布するパンフレットや重要事項説明書にも、正確な提供時間を記載する必要があります。
指定基準・自治体手引きでは両者を区別して整理する
指定基準では、運営規程に「営業日及び営業時間」を定めることが求められています。
加えて、自治体の指定申請手引きでは、「営業時間」と「標準的なサービス提供時間」を区別して記載する取扱いが示されているのが一般的です。
この区分を曖昧にすると、自治体の指定申請時や実地指導の際に指摘を受ける可能性があります。
手引きや様式を確認して、自治体の運用に沿った意味と書き方を押さえておきましょう。
放課後等デイサービスの営業時間とサービス提供時間の違いが重要な理由
単なる時間帯の違いと軽く考えていると、後で大きなトラブルに発展することもあります。
特に指定申請や加算の取得など、運営に直結する重要な部分に影響するため注意が必要です。
指定申請書類に正しく記載しないと審査で落ちる可能性があるから
放課後等デイサービスを開設する際に提出する指定申請書類では、「営業時間」と「サービス提供時間」をそれぞれ別の項目に記入するよう求められることが一般的です。
ここで両者を混同したまま申請してしまうと、審査の段階で不備とされ、申請が通らない原因になります。
実際に、営業時間とサービス提供時間が一致していないこと自体は珍しくありませんが、整合のとれない設定や説明不足があると、再提出を求められるケースもあります。
開業スケジュールに大きく影響するため、事前に正しい意味を把握し、書類に反映することが大切です。
職員配置の時間帯と連動するため間違えると加算が取れないから
加算や人員配置の確認では、「サービス提供を行う時間帯に必要な職員が配置されているか」がポイントになります。
このため、サービス提供時間の設定が曖昧だったり、実際の勤務体制とずれていたりすると、要件を満たしていないと判断され、加算が取れなくなることがあります。
また一方で、開所時間減算などは運営規程に定める営業時間の整理が関係するため、「サービス提供時間だけ見ればよい」と思い込むのも危険です。
職員のシフト管理とも密接に関わるため、正確な時間の整理・記載が必須です。
保護者への説明責任があるため混同すると信頼を失うから
放課後等デイサービスを利用する保護者に対しては、利用時間や支援内容について明確な説明を行う責任があります。
このとき、「営業時間」と「サービス提供時間」が混同されていると、保護者に誤解を与え、信頼を損なう可能性があります。
例えば、営業時間が18時までと伝わっていたのに、実際に支援(サービス提供)が17時で終了していた場合、トラブルになる可能性も。
信頼関係を築くためにも、時間帯の説明は丁寧かつ正確に行う必要があります。
放課後等デイサービスの営業時間とサービス提供時間の違いを指定申請書類にどう記載すべきか
指定申請書類には、営業日・営業時間・サービス提供時間を明確に記載する必要があります。
ここを間違えると、申請却下や修正の原因になるので注意が必要です。
営業時間は「事務所が開いている時間」を記載する
営業時間とは、事務所が開いていて職員が対応できる時間です。
たとえば「月〜金:9:00~18:00」のように記載します。
この時間帯には、利用者がいない時間も含まれますが、スタッフは業務を行っています。
来客対応や電話応対、事務作業などもこの時間内で行われます。
サービス提供時間は「子どもへの支援を行う時間」を記載する
サービス提供時間は、子どもが来所して支援を受けている時間(事業所内で支援を提供する標準的な時間)を記載します。
たとえば、「学校がある日:14:30~17:30、休校日:10:00~16:00」などと記入します。
送迎は重要な支援体制の一部ですが、送迎時間は「支援の提供時間」に含めず、実施記録や体制の面で整合を取るのが基本です。
この時間設定が実態とかけ離れていると、報酬算定や記録の整合性で問題になりやすいため注意しましょう。
サービス提供時間は営業時間の範囲内に設定する
たとえば、営業時間が17:00までなのに、サービス提供時間が18:00までとなっている場合、
「営業時間外に支援を提供している」整理になり、運営規程や勤務体制との整合が取れません。
営業時間はサービス提供時間を十分にカバーするよう設定し、支援が営業時間内で完結するように設計しましょう。
安全管理や職員配置の観点からも、時間設定の整合性は重要です。
放課後等デイサービスの営業時間とサービス提供時間の違いが職員配置や加算に与える影響

営業時間とサービス提供時間の違いは、職員のシフトや加算の取得にも直接的な影響を与えます。
適切な時間設定ができていないと、加算が取れないだけでなく、実地指導で指摘や返還を求められることもあります。
サービス提供時間帯に必要な人員配置を満たす必要があるから
放課後等デイサービスでは、少なくとも児童指導員又は保育士について、単位ごとにサービス提供を行う時間帯を通じて所定人数を配置することが求められています。
この基準は、サービス提供時間帯を基に確認されるため、この時間帯に必要な人数が勤務していないと、基準未達と判断される可能性があります。
例えば、サービス提供時間が14:00~17:00であれば、この時間の中で必要な職員数がそろっているかを確認されます。
そのため、サービス提供時間を曖昧にしたままだと、職員配置ミスにつながりやすくなります。
加算取得には提供時間と専門職の実施状況が整合している必要があるから
加算の中には、専門的な支援を計画的に実施することや、関与した記録を求めるものがあります。
そのため、専門職の勤務や実施記録と、サービス提供時間・個別支援計画上の提供時間が整合していないと、要件を満たしていないと判断されるリスクがあります。
このようなミスを避けるためにも、時間設定と勤務スケジュール、そして記録をしっかりと連動させる必要があります。
記録簿・実績報告と提供時間がずれていると返還のリスクがあるから
サービス提供時間は、毎日の提供記録や実績報告書と整合していなければなりません。
届け出た時間の整理と、実際の記録がずれていた場合、返還を求められるリスクがあります。
これは実地指導や監査でよくチェックされるポイントの1つです。
例えば、計画上の提供時間と実態が恒常的に乖離している場合は、個別支援計画の見直しも含めて対応が必要になります。
放課後等デイサービスの営業時間とサービス提供時間の違いをふまえたスケジュールの組み方
時間帯の設定が正しくても、運用のスケジュールがしっかり組めていなければ、現場で混乱が起きてしまいます。
実際の運営と整合性が取れるように、シフト・送迎・学校カレンダーに応じたスケジュール設計が必要です。
送迎体制も含めて提供時間帯の運用を整える
サービス提供時間は、事業所内で支援を提供する標準的な時間として整理します。
たとえば、子どもが15:00に到着して16:30に出発する場合、サービス提供時間(在所して支援を受ける時間)は15:00〜16:30として整理するのが基本です。
送迎は別枠で職員配置や安全管理が必要になるため、送迎担当の動きも含めて全体の勤務計画・記録が破綻しないよう設計しましょう。
送迎が複数回ある場合も、在所して支援を提供している時間帯と送迎対応を切り分けて管理すると、申請・記録の整合が取りやすくなります。
職員のシフトと提供時間を連動させて人員配置ミスを防ぐ
サービス提供時間帯に必要な人員がそろっているかどうかを常にチェックするためには、シフト表とサービス提供時間を連動させることが不可欠です。
例えば、14:30〜17:30が提供時間なら、その時間帯に児童指導員や保育士が配置されているか確認しましょう。
「早番・遅番」などの勤務体制を導入することで、無理のない勤務スケジュールを組むことが可能になります。
職員が急遽休む場合の代替要員の確保も、スケジュール管理の中で事前に準備しておくと安心です。
学校休業日と通常日のサービス時間を区別して設定する
放課後等デイサービスでは、学校のある日(通常日)と学校休業日(土曜日、長期休みなど)でサービス提供時間が異なることが一般的です。
例えば、通常日は「14:30〜17:30」、休業日は「10:00〜16:00」のように分けて設定します。
この違いは、指定申請書や保護者説明書などにも反映させる必要があります。
さらに、学校カレンダーに合わせて柔軟に運営時間を調整できる体制も重要です。
放課後等デイサービスの営業時間とサービス提供時間の違いに関するよくある質問
ここでは、実際に現場でよくある疑問をピックアップして、簡単に解説します。
疑問を解消しておくことで、開設準備や運営上のトラブルを未然に防ぐことができます。
営業日とサービス提供日が違っても大丈夫?
はい、営業日と(実際に支援を提供する日)が必ずしも同じ整理にならないケースもあり得ます。
たとえば、研修や会議等で利用を受け入れない日がある場合は、保護者や関係機関に対して事前に明確に周知することが重要です。
また、加算算定や実績記録にも影響があるため、記録の整合性を保つことが大切です。
サービス提供時間が短いと加算は取れない?
加算の種類によって要件は異なりますが、配置・実施内容・記録のほか、支援の提供時間の整理が前提となるものがあります。
また、基本報酬の時間区分は個別支援計画に定めた提供時間に基づいて整理されるため、計画と実態が恒常的にずれていると見直しが必要になります。
加算を取得する予定がある場合は、あらかじめ各加算の要件を一次資料で確認し、それに合った時間設定と運用を行いましょう。
開業後にサービス提供時間を変更するにはどうすればいい?
サービス提供時間を変更したい場合は、管轄の自治体に変更届等の手続きを行う必要があります(自治体の様式・期限に従います)。
無断で変更を行うと、指導の対象になったり、加算が取り消される可能性があります。
変更内容は、重要事項説明書やパンフレットなど、保護者に配布している資料にも反映させなければなりません。
さらに、実績記録や職員の勤務時間との整合性も確認し、運営体制全体を見直す必要があります。
まとめ|放課後等デイサービスの営業時間とサービス提供時間の違いを理解して安定運営を目指そう
放課後等デイサービスをスムーズに運営するためには、営業時間とサービス提供時間の違いを正しく理解しておくことが不可欠です。
この違いは、申請、運営、加算、保護者対応、すべての場面に関係してきます。
申請・運営・加算すべてに関係する重要な違いだから
申請書類の記載ミス、職員配置の不備、加算の要件未達など、すべてが「時間の設定ミス」から発生することがあります。
放課後等デイサービスの時間設定は、単なるスケジュールではなく、「制度上のルール」として非常に重要です。
曖昧な理解では大きなリスクにつながるため、開設前にきちんと確認しましょう。
申請書類と実際の運営が一致していることが、スムーズな事業運営の第一歩です。
トラブルや指導を防ぐために初期設定を丁寧に行うことが大切だから
事業開始後に「実際のサービス提供時間と申請が違っていた」と指摘されると、最悪の場合は加算返還や是正勧告を受けることもあります。
これを防ぐためには、開設時の時間設定を丁寧に行い、必要に応じて変更手続きを行うことが重要です。
職員のシフトや学校カレンダー、送迎ルートまで含めたスケジュール設計を行いましょう。
正しい知識と運営体制が、放課後等デイサービスの安定経営を支える土台になります。
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今回この記事では、放課後等デイサービスの営業時間とサービス提供時間の違いを解説いたしましたが、この記事を機に、放課後等デイサービスなどの障害福祉サービスの提供や福祉業界への新規参入を検討している方もいらっしゃるかと思います。
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