放課後等デイサービス経営者年収はいくら?年収アップのコツと開業のポイントを解説!
放課後等デイサービスの経営にあたり、同じ経営者の年収は気になるのではないでしょうか。まず、経営者として年収を上げるためには、サービスの質の向上やスタッフの育成、効率的な経営が不可欠です。本記事では、具体的な平均年収額や年収アップの方法を紹介していきます。
また、放課後等デイサービスを開業する際には、事業計画の策定や立地選び、適切なスタッフの採用が重要です。
この記事を読むことで、放課後等デイサービスを開業するポイントも理解できます。放課後等デイサービスの経営者として必要な、年収アップのポイントや開業のコツを学んで、今後の経営に役立ててください。
放課後等デイサービスの経営者の年収はいくら?
放課後等デイサービスの経営者の年収について解説するにあたり、まずは厚生労働省が公表した「令和2年障害福祉サービス等経営実態調査結果」を参考にみていきます。この調査によれば、放課後等デイサービス1事業所あたりの年間平均収益額は、約378万5000円です。これは、業界全体の平均的な収益額を示しています。
しかしながら、独立行政法人福祉医療機構が発表した「令和2年度児童系障害福祉サービスの経営状況」を見ると、事業所の約40%が赤字経営となっていることが分かります。つまり、業界全体としては利益を上げているものの、黒字経営と赤字経営の事業所があり収益額に大きな格差があることがわかるでしょう。
このように、放課後等デイサービスの事業所によって収益に差がある理由としては、加算の獲得や利用人数など、さまざまな要因が影響していると考えられます。
放課後等デイサービスの経営者の年収は個人の経営能力や事業所の地域性、利用者のニーズなど、多くの要素が絡み合って経営者の年収が決まると言えるでしょう。
そして、放課後等デイサービスの経営者の年収は、事業所ごとの収益額に大きく左右されるため、一概に平均値を決めることは難しいといえます。
放課後等デイサービスの報酬形態
放課後等デイサービスの報酬形態について、基本報酬や加算・減算の仕組みを解説します。まず、放課後等デイサービスの報酬は1割が利用者負担で、残りの9割が公費でカバーされます。報酬額は、厚生労働省が定める「単位」を基に算出され、基本的には1単位=10円とされています。ただし、各自治体ごとに加算率として定められているため、地域によって報酬額が異なります。ご自身の自治体の報酬額が気になる方は、市区町村へ確認しましょう。
そして基本報酬に加えて、加算・減算が適用される場合があります。例えば理学療法士や児童指導員の配置によって、それぞれ理学療法士は187単位、児童指導員は123単位の加算が発生します。また、その他の職員配置にも90単位が加算されますが、理学療法士など国家資格保有者の配置には大きな加算があることがわかるでしょう。
さらに、授業終了後の利用時間や休日利用にも、それぞれの単位が設定されています。例えば、授業終了後(放課後)の利用では604単位、休日、祝日、長期休暇日の利用では721単位が報酬として算定されます。
加算項目だけではなく減算項目もあります。例えば児童発達支援管理責任者がいない状態の運営(児童発達支援管理責任者欠如減算)や、定員がオーバーしている状況が続く(定員超過利用減算)など、サービスの低下がみられる状況は減算の対象です。
これらの単位を基に、放課後等デイサービスの報酬額が計算されるため、運営にあたっては、地域区分の加算率や各種加算・減算を正確に把握し、適切な報酬を受け取ることが重要です。経営者は、報酬形態について理解を深め、適切なサービス提供を行うことで、事業所の収益性を向上させることができます。
放課後等デイサービスの収益モデルとは
放課後等デイサービスの基本単位は、
・児童発達支援:885単位
・放課後:604単位
・休校日:721単位
として試算します。
上記の基本単位に加えて、児童指導員等加配加算Ⅰを取得したと仮定すると、具体的な月間の平均利益は、
・週5日稼働の場合、73万円
・週6日稼働の場合は115万円
ほどになります。
ですので、年間の営業利益は、
・週5日稼働の場合、877万円
・週6日稼働の場合は1,380万円
ほどになると想定されます。
安定した運営のためにも療育ネットがおすすめしているのは「児童発達支援+放課後等デイサービス」などの多機能型です。
対象年齢が広いため、多くの利用者を集客しやすいのと、長期的に利用者と携われるため安定した経営が見込めます。
詳しくは療育ネットからご相談ください。
放課後等デイサービスの経営者が年収を上げるポイント
ここからは放課後等デイサービスを運営する中で黒字経営にし、経営者が年収を上げるためのポイントを解説します。
加算を獲得する
放課後等デイサービス経営者が年収を上げるための一つのポイントは、加算を獲得することです。子どもたちの安全を確保する送迎サービスや資格者の配置、自宅訪問による相談支援、医療機関との連携などは、利用者にとって魅力的であり、加算ポイントとしても重要です。利益だけでなく、サービスの使いやすさを追求することが加算に直結するため、積極的に取り組みましょう。さらに、減算事由を避けることでも利益減少を抑えられます。
従業員の定着率を上げる
もう一つのポイントは、従業員の定着率を上げることです。従業員の離職が増えると求人費用や採用への時間がかかり、残る従業員の負担も増大します。
これが悪循環に陥ると、運営自体が危機に陥ることもあります。従業員間のコミュニケーションを円滑にし、働きやすい環境を整えることが重要です。
放課後等デイサービスで赤字を避ける開業のコツ
最後に放課後等デイサービスで赤字を避ける開業のコツを、主に2つ紹介します。
他の放デイと差別化する
他の放課後等デイサービスと差別化を図ることで、集客力が向上し稼働率も上がります。地域でのイベント開催や専門職員を配置した療育プログラムの提供、保護者支援の取り組みなどを通じて、独自性を打ち出しましょう。
さらに、これらの情報をインターネットやSNSで発信することで、より多くの人に知ってもらえるように工夫すると良いでしょう。
開業予定のエリアを事前にリサーチする
開業する前に、予定しているエリアの事前リサーチが重要です。競合施設の状況や地域のニーズを調査し、自分たちのサービスがどのように受け入れられるかを把握しましょう。
リサーチをもとに、差別化できるポイントや地域に密着したサービスを検討することで、開業後の成功に繋げることができます。
まとめ
ここまで放課後等デイサービスの黒字経営のためのポイントや、経営者の年収を向上させる方法など解説しました。また、放課後等デイサービスの開業で赤字を避けるためには、Kensei療育.netの開業支援サービス」がおすすめです。
当社は児童発達支援のみ、放課後等デイサービスのみ、そして児童発達支援と放課後等デイサービスを組み合わせた多機能型事業所の、3つの異なるパターンでの開業をお手伝いします。
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